日本共産党

2003年4月3日(木)「しんぶん赤旗」

若者訴え 参加者涙

手とりあい戦争とめよう

4・2大集会 東京・明治公園


 罪なき人の命を奪うな―。冷たい雨のふるなか、キャンドルの火がゆれ、傘がゆれます。二日夜、「イラク攻撃即時中止を求める4・2大集会」(東京・明治公園)には一万五千人が集まり、ピースパレードをしました。


ピースパレード

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雨を突いてピースパレードする4・2大行動参加者=2日、東京

 降りしきる横なぐりの冷たい雨。キャンドルを手に手に「イラク攻撃をただちにやめて!」とピースパレードする参加者たち。

 「憲法9条の会オーバー東京」の阿部歩さん(31)は「週刊誌で攻撃で死んだイラクの市民の生々しい写真をみて、いてもたってもいられなくなった。こういう現実をマスコミはもっときちっと報道してほしい。劣化ウラン弾は無脳症や奇形児をうむ。許せない」と声を詰まらせました。

 小学校三年生の諒太くん(8っ)といっしょに参加した山梨・甲府市の看護師、角野加世子さん(33)。「毎日、無法な戦争でイラクの子どもたちが傷つき、亡くなっていることを伝える報道を見ていると、じっとしていられなくて参加しました。この戦争はまぎれもない侵略戦争。なんとしても早くやめさせたい。被爆国の日本は、アメリカに戦争を中止すべきだと強くいってもらいたい」

 「小泉よ憲法を守れ」のプラカードをつける千葉・退職教職員の会事務局長の中野淑子さん。「戦争で一般市民を殺しておいて人道支援もあったもんじゃない。戦争をやめろ」と憤ります。「地球をとりまく世論のうねりを無視するブッシュらの態度は腹にすえかねる」

 「空爆をとめたい」と、横浜市から友人と参加した教師の女性(26)は「『しんぶん赤旗』で、傷ついたイラクの子どもたちの写真を見ていると、なんのためにこの子たちがこんな目にあわなければならないか。そう、ブッシュ(米大統領)にいいたい」と怒りをぶつけます。

 「とにかく戦争をやめてほしいという世論をぶつけるしかない」という四十代の女性。「反戦集会にきたかったけど年度末で忙しくてこれなかった」といいます。「『しんぶん赤旗』に載った横井久美子さんの『全ては一人から始まる』という記事を読みました。遅くなっても、いかなきゃいけないと思いました」


東京大空襲 母助けられず/人文字 思い伝えた

ピースインタビュー

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イラク攻撃を即時やめと各地で取り組む参加者に、質問する酒井広さん(右端)=2日、東京・明治公園

 「4・2大集会」舞台の「ピース・インタビュー」では各地で草の根の運動を広げる人が登場しました。

 「ブッシュさん、ブレアさん、小泉さん、そして戦争を支持しているみなさん。大切な家族や友達や好きな人を殺された終わらない悲しみがわかりますか」

 参加者が目に涙を浮かべたのは、木高愛蕗さん(21)の発言です。

 ピースサークルに参加している木高さんが生まれ育ったのは、東京の下町地域。五十八年前の東京大空襲の体験者から話をきいてきました。母親が焼かれるのを助けることもできず「許してくれ」というしかなかった人もいました。

 「私には東京大空襲とイラク戦争が重なります。戦争で殺されるのはいつも子どもと女性、お年寄りです…手をとりあって戦争をとめましょう」

 会場に拍手が広がりました。

 名古屋市で三千人が「NO WAR」の人文字をつくった実行委員会の長坂圭造さん(40)は、「なぜそういう活動を?」の問いに、「一人ひとりの思いを表そうと思った」「マスコミに絶対報道してもらえるよう目立つことをしたかった。スポーツ紙も報道しました」と。

 生コン運転手の法月健二さん(33)=建交労関西支部=は二百台の大型車両による「戦争反対」のパレードを開催し、アメリカ領事館前で抗議のクラクションをいっせいに鳴らしたことを報告しました。

 「三月二十日には二十八職場三百人でストライキをしてアピールしました。そのときの横断幕をつけたまま、戦争を中止させるまでみんな走ってます。大阪にきたら、手をふってください。集会のパワーを持ち帰って、三日は集会をやります」

 静岡の鈴木宏子さん(28)=団体職員=は、青年五人がJリーグ開幕戦会場近くで八百人のイラク攻撃反対の署名を集めたことを発言。「胸にNO WARと書いたサポーターもいてうれしかった」。五日にもJリーグで宣伝をし、ピースボランティアを募集する予定です。

 千二百人の高校生大集会の実行委員をした玉田友樹さんは=二年=は、「戦争はいますぐやめてください」と元気に発言しました。

 娘の藍李ちゃん(4っ)を連れて開会の言葉を語った埼玉の国松裕美さん(33)は「罪のない民間人、子どもが戦火にさらされ、犠牲になっているのがくやしく、たまらない」と話しました。


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