2003年4月4日(金)「しんぶん赤旗」
【カイロ3日小泉大介】対イラク戦争をすすめる米英軍は二日、首都バグダッドなどにたいする猛爆撃をさらに拡大する一方で、同市への侵攻をエスカレートさせています。戦争の拡大にともない、無差別破壊、市民殺りくなど残虐な戦争の様相がますます明らかになっています。
米英軍は爆発力を強化した超大型爆弾や、がんや白血病を誘発する危険性が指摘されている劣化ウラン弾、広範囲かつ多数の人々に被害をもたらすクラスター爆弾(集束爆弾)などの残虐兵器を公然と使用しています。
米統合参謀本部はトマホーク巡航ミサイルだけでも七百発以上をすでに発射と発表。二日には米中央軍空軍司令部がバグダッドを防衛するイラク戦車隊に対して、一日にB52爆撃機で新型の精密誘導「クラスター爆弾」CBU105を初めて使用、六発発射して攻撃したことを明らかにしました。
イラクのサハフ情報相は三日の記者会見で、同日朝、米英軍がバグダッドのドーラ地区にクラスター爆弾を投下し、子どもを含む十四人が死亡、六十六人が負傷したとのべました。また、同日午前、バグダッド近郊マフムディーヤの爆撃で、五人が死亡し、五十九人が負傷するなど、バグダッドでは三日午前だけで計二十七人が死亡し、百九十三人が負傷したとのべました。
さらに米海兵隊に同行するロイター通信のシーン・マグワイア記者は、バグダッド南東百七十キロのクトで、大きな爆発音とともに高さ数百メートルのきのこ雲が発生するのを目撃しています。米海兵隊員たちは超大型爆弾「デージーカッター」による爆撃だとみていると伝えています。