日本共産党

2003年4月6日(日)「しんぶん赤旗」

ミュージシャンが、俳優が 発言

イラク戦争


いかなる戦争にも反対 坂本龍一さん

戦争はいつも悲しみ残す MISIAさん

「STOP THE WAR!」 藤原紀香さん

 米英軍のイラク攻撃にたいし、GLAYのTAKUROさんの反戦詩や宇多田ヒカルさんの反戦メッセージ(本紙既報)のほか、ミュージシャンや俳優がインターネットのホームページで続々と戦争反対の立場を明らかにしています。その一端を見てみました。

 「誰かに愛されているはずの人が、誰かの愛する人の血を流すのは紛れも無い事実だろう? 地球規模で考えてもっと出来る事はないのか。戦争反対」

 歌手の矢井田瞳さんは、こうつづりました。

 人気ロックバンドのスピッツでボーカルをつとめる草野正宗さんは、今回の戦争を「(『ドラえもん』の)ジャイアンの腕力とスネ夫の経済力を兼ね備えたいじめっ子が非力なのび太を潰そうとしている」と評し、「誤爆によるイラク民間人の被害を、できるだけつまびらかに報道してほしい」。

 イラクの戦死者を刻々と統計にあらわしているホームページ(ボディ・カウント)に接続できるようにしているのは、音楽家の坂本龍一さんのホームページ。「いかなる戦争にも反対」との訴えと反戦集会の写真が、静かに「非戦」の思いを伝えています。

 トライセラトップスの和田唱さんは、「いまアメリカを始め、世界がおかしい」と書き込み、「今でも素晴らしい心を持っている一般市民がいるっていうのが、俺には救いだよ。でもブッシュはバチがあたるべきだ。何が正しいか、俺達日本人はもっと強くなろうね」とファンに呼びかけています。

 GLAYのTAKUROさんの反戦詩「誰にも奪えないものがある」は、多くの若者の間に論議を巻き起こしていました。

 特設ホームページには、「偽善者」(主婦・30歳)「人気取りの反戦運動」(山田さん・23歳)、「何もしなければイラク国民はフセインの圧政に苦しむだけ」(斎藤さん・18歳)、「(軍隊はイラクに行くなというなら)貴方がマシンガンの飛び交う中、歌でも歌って止めてごらんなさい」(Chikoさん・21歳)という声が…。それに対し「今この瞬間にも、同じ空の下で爆撃に怯える子どもたちは一体何人いることだろうか。…私たちはそれを守り抜く義務がある」(ハルトさん・22歳)、「戦争はコミュニケーションの放棄」(マキさん・29歳)、「TAKUROさんの詩を見てやっぱり人が殺されるのを認めちゃだめだって…日本は、戦争を反対できる過去もある!」(和代さん・21歳)との意見も載せられています。

 TAKUROさんは、「未来に対する希望が僕の中に小さく生まれました」とのべ、その理由として、平和の意味が固まりつつある人が「決して少ない数ではありませんでした」とコメントしています。

 MISIAさんは、「戦争はいつだって…悲しみを残します。戦争の中に絶対的な正義はない。戦争は、平和への近道じゃない。どうか世界平和を! 戦争のない世界を!」。

 多くのミュージシャンから尊敬される存在といわれる忌野清志郎さんは、ライブで「花はどこへいった」「風に吹かれて」「イマジン」を歌い、「反戦コンサート」になったと報告。ラストは日本国憲法第九条を読み上げ、「この国の政治家はこの素晴らしい憲法をどう理解しているのか。日本は戦争が好きな国に追従ばかりしていないで、自分の意見を世界に対して言えるような国になってほしい」と訴えました(スポーツニッポン三月二十二日付)。

 女優の藤原紀香さんは、「蛮行を私たちは黙ってみているしかないのでしょうか?」と問いかけました。しかし「この戦争によってなんの罪もない民衆の人々の多くの命が失われようとしています」と書き、「日本もこの虐殺に加担するようになるなんて」。アフガニスタンを訪れた経験から「生きる権利」を奪う戦争を繰り返してはいけないと決意し、「STOP THE WAR!」と表明しています。

 この戦争の正義を疑い、戦争下にあるイラクの人びとの心を想像する――それがこれらのコメントに共通し、共感と励ましを広げています。


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