2003年4月7日(月)「しんぶん赤旗」
【パリ5日浅田信幸】欧州連合(EU)財務相理事会は五日、ギリシャのアテネで開いた非公式会合で、イラク復興は国連と世界銀行の出資でおこなうべきだとの統一した立場を確認しました。
イラクの戦後復興問題では米国が参戦国の主導を主張し、対イラク戦争開始に抵抗した仏独らの諸国を排除する動きも出ています。EU財相理の確認はこれにクギを刺し、戦争問題では分裂したEUが一致した立場を打ち出そうとしたもので、米国との対立が強まりそうです。
アテネからの報道によると、EU議長国ギリシャのクリストドゥラキス財務相は会議後、「欧州は一つの声で話してこそみずからの立場を強め、(イラク)復興を効率的なものにできる」とし、この問題で「意見の一致がある」と強調しました。またスペインのロタ経済相は復興資金は「国連と世銀によって出資されるべきだ」と述べました。