2003年4月12日(土)「しんぶん赤旗」
【パリ10日浅田信幸】スペインで十日、二大労組の労働者委員会(CCOO)と労働総同盟(UGT)の呼びかけでイラク戦争に反対する抗議行動があり、マドリードとバルセロナのデモにはそれぞれ五万人(主催者発表)が参加しました。
マドリードからの報道によると、同地のデモ参加者は、バグダッドで米軍の砲撃で殺害された民間テレビ局テレシンコのカメラマン、ホセ・コウソ氏の肖像写真や平和を象徴する赤いカーネーション、「戦争反対」のプラカードを手に、市内を行進しました。
また労組の呼びかけにこたえ、世界的に有名なプラド美術館では二時間にわたってストを実施して閉館しました。ピカソの「ゲルニカ」を展示しているソフィア王妃芸術センターでは、同時刻にその複製画が建物の正面に掲示されました。
バルセロナでは学生、高校生らが平和のスローガンを叫んで市内をデモ行進。カタルーニャ広場では二千人が、手にした赤と灰色のボール紙で、丸に斜線を入れた禁止マークとミサイルの人文字ならぬ“人絵”をつくり、戦争への抗議の意思を示しました。