2003年4月13日(日)「しんぶん赤旗」
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復興いうなら戦争やめろ―。十二日、東京・中央区で開かれた「4・12ピースアクションin東京」に二千人が参加し、銀座の街をパレードしました。国際共同行動の一環です。
傷ついたイラクの子どもの写真に「これが解放」「正義?」と書いたプラカードが目立ちます。
パレード前の集会では、非政府組織として爆撃下のイラクを訪問した二人が報告しました。「人間の盾」に参加した志葉玲さんは「クラスター爆弾によって、ある子は片足がなくなり、父親以外の家族は皆殺しにされた。破片で体中を切り刻まれ、痛みにのたうちまわる子もいた。一刻も早く戦争を終わらせるため、声をあげていこう」。
アラブイスラームの子供たちを助ける会のジャミーラ高橋さんは「カルバラ近くの病院では、一時間に百五十人の患者が運ばれてきた。子どもの皮膚に穴があいていた。医師は悪魔のしわざだといった」と話しました。
パレードが始まるころから雨が。パレードの最中に「有事法制にも反対」と傘に書き込んだ弁護士グループ。踊りながら沿道に陽気にアピールする人。ブッシュのお面をかぶる人…。
二歳と三歳の子をベビーカーに乗せパレードした東京・中野区の関慎子さん。子どもの好きな黄色のスマイルマークで「LOVE」のプラカード。途中で寝てしまった子どもを見て「イラクの子も平和に眠れるようになってほしい」と思いを込めました。
青、赤、黄のこいのぼりが泳ぎます。「子どもたちに平和を訴えたかった」というのは東京・練馬区の保育士の吉本晴美さんと田中佳代子さんです。「めげずにガンバレ。私たちも協力」など街頭で書いてもらったメッセージが、「こい」のうろこに書かれています。「イラクの人たちの自主的な復興を援助すべきです」(吉本さん)、「子どもの被害つらいですね。平和は平等にあってほしい」(田中さん)
東京駅前に差し掛かったパレード。東京・八王子市から友だち三人で参加した中学二年生、菱山南帆さんは「同じ世代の子が殺されているので何かしたかった」といいます。
銀座で信号待ちしていた四十代の女性は、パレードに向かって指でピース、戦争反対に共感の意志を表明。「アメリカには大義がない。これがまかり通れば、気に入らないならどこでも攻撃できるようになる」。配られた「STOP THE WAR」のワッペンを買い物袋に張りました。
神奈川県川崎市の男性(43)は初めての参加。「ジャーナリストを殺し詳しい報道をさせないようにして市民を犠牲にしてきた。人間として腹が立つ」と語っていました。
東京・練馬区の長谷川清治さん(48)は、「どれだけの市民が犠牲になったか。戦争を支持した自公保は許されない」と話しました。