2003年4月14日(月)「しんぶん赤旗」
【オアハカ(メキシコ南部)12日菅原啓】南米チリのサンティアゴで開催されていた列国議会同盟第百八回総会は十二日、イラク戦争後の同国の復興は国連主導で実施するべきであると強調した決議を採択し、閉幕しました。
地元紙メルクリオ(電子版)の報道によると、米英両国が国連をないがしろにしてイラクへの武力行使を強行したことを反映して、総会では国連の役割に懸念を表明する発言が相次ぎました。
世界百四十五カ国の加盟議会のうち百三十五カ国の議会代表が出席した閉会総会で採択された決議は、国連が「武力行使を承認する唯一の機関である」と指摘。イラクの復興事業については、米英軍ではなく国連が主導的役割を果たすべきであり、「イラクの新政権を選出する権限はイラクに属する」とのべています。総会議長を務めたチリのサルディバル上院議長は、閉会にあたって、「英国からアラブ連盟まで国連と多国間主義に全面的な支持を与える非常に重要な合意を得た」と述べ、満足を表明しました。