日本共産党

2003年4月14日(月)「しんぶん赤旗」

イラクで広がる米軍非難

略奪横行、全土で無政府状態に


 【カイロ13日小泉大介】十二日までにイラク北部の主要都市モスルを支配下に置いた米軍は十三日、フセイン大統領の故郷、ティクリットに特殊部隊と海兵隊を投入、攻撃を強化しています。

 一方、バグダッドはじめイラク全土で無政府状態はいっそう拡大する様相です。十二日には病院や商店に加え、国立博物館や中国大使館、十三日には韓国大使館も略奪被害をうけました。国連教育科学文化機関(ユネスコ)と中国外務省は、遺憾を表明、米英軍の責任を指摘し対策をとるよう訴えました。

 バグダッドでは十二日、マレーシア人記者三人が武装集団に襲われ拉致されました。記者はその後解放されましたが、イラク人通訳が殺されました。さらに、米海兵隊員一人が検問所で銃撃され死亡しています。

 こうした状況のもと、占領米軍へのイラク市民の反発が高まっています。十三日にはバグダッド中心部で、数十人のイラク人が米軍部隊の目の前で反米デモをしました。カタールの衛星テレビ・アルジャジーラは十二日、「ブッシュはわれわれに自由を与えるといったのではないのか」「混乱の責任はすべて米軍にある」「米軍が行っていることのどこに民主主義があるのか」などの声を紹介しました。


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