2003年4月16日(水)「しんぶん赤旗」
【ワシントン14日山崎伸治】国連のアナン事務総長は十四日、声明を発表し、「シリアに向けられた最近の言明が、イラク戦争ですでに深刻な影響を受けている地域に、いっそうの不安定をもたらすことを懸念する」と、米国首脳らによるシリアに対するどう喝的な発言を批判しました。
同総長は「国際の平和と安全に対する脅威に関するいかなる主張も、国連憲章の諸条項にしたがって対処されるべきである」と強調しました。
【カイロ14日小泉大介】エジプトのエルバズ大統領顧問は十四日、米政府がシリアにたいする脅しを強めていることに関し、米の主張は誤りであり、アラブで激しい反発が巻き起こりかねないと批判しました。
同顧問は「イラクとシリアの間には大きな違いがある」「米国がイラク以外のアラブ諸国を標的にする試みは、イラク戦争が他のアラブ諸国侵略の第一歩にすぎないとの印象をアラブ世界に与える」と強調しました。
これは、カイロでおこなわれた十四日のムバラク・エジプト大統領とアブドラ・ヨルダン国王の首脳会談後の記者会見での発言。