2003年4月16日(水)「しんぶん赤旗」
生命保険会社二十一社が、一九九二年から二〇〇一年までの十年間に、自民党の政治資金団体である国民政治協会に対し、十三億八千五百五万四千百十円もの献金をしていたことを十五日の衆院財務金融委員会で、佐々木憲昭議員が明らかにしました。
今国会には、生保の破たん処理に公的資金を投入する仕組みの期限切れを受けて、これを三年間延長する法案が提出されています。
献金の実態を示した佐々木氏は「税金投入の仕掛けをつくった業界から献金を受けとるという癒着姿勢」だと批判しました。
塩川正十郎財務相は「献金は応分の政治参加への意思表示だ」と献金を合理化しました。
佐々木氏は、献金している二十一社のなかに、一九九七年以降に破たんした七社すべてが含まれ、破たんの直前の年まで毎年献金をしていることを指摘。小泉純一郎首相が株主に対し無配当の会社からは献金を求めないと答弁していることを示し、経営悪化の生保会社からは献金を受け取らないようにすべきだと主張しました。
これに対し、塩川財務相は「(献金は)法にのっとって処理している」と繰り返しました。
佐々木氏は、今回の法案で生保の破たん処理にそなえて四千億円もの国民負担を用意しながら、生保業界の負担額は二百から三百億円程度であることを明らかにし、「契約者と国民の負担によって保険会社を助けるものだ」と強調しました。