2003年4月17日(木)「しんぶん赤旗」
十九日に東京・港区芝公園23号地で開かれる学生平和集会「ピース・ムーブメント」の実行委員会は十六日、東京都内で記者会見しました。呼びかけ人が増え、共感の声が続々と寄せられていることを紹介。事務局長の真嶋麻子さん(津田塾大学四年)は「一人の声は小さいとあきらめてしまうのではなく、みんなで勇気をもって一歩を踏み出せば、平和な世界をつくる道が開けるはずです」と話しました。
集会の呼びかけ人は九十六大学二百九十人に広がっています。実行委員会が集めているメッセージはおよそ二百人分にのぼっています。
会見した学生たちは、「生活や就職活動などで、動きたくても動けない」「無力感を抱いている」という学生がいるとのべ、だからこそ「平和集会がある、参加しよう、と声をかけることがきっかけになる」(大正大四年の女子学生)と話します。各地の取り組みも紹介されました。東京大学では新入生の四分の一から戦争反対の署名を集め、東洋大学の実行委員はクラスやサークルを回って呼びかけをしています。また大阪府の「せんそうアカン」人文字実行委員会や関西大学で千百人から戦争反対署名を集めている「会」、高知県でピースフェスタにとりくんだ高知大学生らが参加予定です。
学生平和集会「ピース・ムーブメント」実行委員会のホームページには各地の学生たちから平和を願うメッセージが次々に書きこまれています。一部を紹介します。
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あきらめたくありません。仕方がないと言って黙って傍観することもしたくありません。私も平和を願い、そして世界を平和の波で動かす一人に加わりたいです。(東京外国語大学三年)
これ(ホームページ)を見て、戦争に反対している人が同じ大学にもたくさんいるんだなって発見できてうれしかったです。フセイン体制は崩壊しましたが、イラクの人々にとってはこれからが地獄になるかもしれません。こうなってしまった今、アメリカが出ていけばそれで済むのか? 出ていくには何をしたらいいのか? 今、イラクの人のために何をするべきなのか? ということを一人一人がよく考えることが大切だと思います。テレビの映像でフセイン像に集まって喜びの声を叫ぶ人たちはイラクの人口のうち何%でしょう? 力による民主化が何を生むのでしょう? 私たちはこの戦争から学ばなければなりません。戦争が何を生むのか? 誰が死に、誰が笑い、誰が得をするのか? ヒロシマもナガサキも憲法もすべて忘れて、戦争を堂々と支持したこの国に住む人として。(東京農工大学工学部四年)
生きたい! 思いっきり生きたい! そう思う気持ち、誰だって持ったことあるはず。わたしたちはこの日本で、すべての人に生きる権利がある、そう教わってきた。なのに、なぜ日本政府はイラクに生きる人の権利、命を簡単に見捨てるの? わたしたちみんなにとっての幸せ、平和をあきらめたくはない。だから、戦争はいやだ! 表現して行動しつづけよう。(現代写真研究所基礎科)
十二日に高知でピースパレードをしました。全部で五十人が集まりみんなで平和への思いをリレートークしたり、世界に一つだけの花を歌いながら歩いてきました。僕の大学でも平和を願う人がたくさんいて、いま、その思いを一言ずつ大きな布に書いてもらっています。僕は、それを持って東京に行くことにしました。戦争は、たくさんの人の命を奪います。それを正当化することはできません。僕は、一人の学生としてまわりの人と共に反戦の声を上げていきます。(高知大学三回生)
ぼくは大学で国際観光を勉強しています。「観光は平和と自由と民主主義が光り輝いていないと発展しない」という言葉がありますが、今イラクで起こっていることは、観光の発展条件のすべてに反していることです。平和産業である観光を学ぶ学生として、イラク戦争には絶対反対という意思表示をするために4・19を学内に広げるし、当日は参加したいと思っています。(阪南大学国際観光学科四年)