2003年4月17日(木)「しんぶん赤旗」
【カイロ15日小玉純一】米国政府が十五日、イラク南部ナシリヤ郊外の米軍基地でイラク暫定統治機構(IIA)発足に向けて開いた準備会合には、イラクのイスラム教シーア派、スンニ派、クルド人組織などが参加。閉会後、「民主連邦制」を目指すなど十三項目の声明が、米中央軍のウェブ・サイトで発表されました。
会合には英国、オーストラリア代表なども参加しました。
暫定統治機構をとりしきる、米国防総省の復興人道支援室(ORHA)室長のガーナー退役将軍は会合で、「自由と民主主義のイラクがきょう始まるだろう」などと述べました。ハリルザド米大統領特使は「米国はイラクを支配するつもりはない。イラク人自身の民主制度をつくってほしい」などと語りました。
しかし、イラク侵攻戦争を指揮したフランクス米中央軍司令官が「招待状」を出して「招集」し、ORHAがとりしきることに、人口の三分の二近くを占めるシーア派の有力組織などが反発。イラク・イスラム最高革命評議会(SCIRI)は会合をボイコットしました。
米国防総省に支えられた反フセイン派亡命組織のイラク国民会議(INC)は、米軍がナシリヤに送りこんでいたチャラビ議長の参加を見合わせ、代理のみが出席しました。
次回会合は、十日以内に開催予定となりましたが、場所は未定です。