2003年4月17日(木)「しんぶん赤旗」
【ロンドン15日西尾正哉】国際的な人権擁護団体、アムネスティ・インターナショナル(本部ロンドン)は十五日、イラクを占領した米英軍が人命やインフラより油田の保護を優先していると批判しました。
アイリーン・カーン事務局長は記者会見で、「米英軍は、病院や水道、市民よりも油田の保護の方に力を入れてきた」と指摘。「政権の崩壊で秩序が乱れれば、生命と財産が危険にさらされると戦争が始まる前から警告してきた」が、「多大な準備と資源が油田の保護に使われる一方で、米英軍は人命の保護と生活の維持に同じレベルの必要な準備と資源を使っていない」と批判しました。
カーン事務局長は、「人命の保護は、国民を解放し人権を守るとして介入した勢力の第一の責任だ」と指摘。現在のイラクの混乱について「部分的でなく独立した徹底的な調査を求める」とのべました。