日本共産党

2003年4月20日(日)「しんぶん赤旗」

今年始まった借換保証制度とは?


 〈問い〉 今年から始まり利用が広がっているという、借換保証制度とはどういうものですか。(東京・一読者)

 〈答え〉 政府が今年二月から導入した中小企業向け借換保証制度(資金繰り円滑化借換保証制度)の利用が広がっています。中小企業庁発表では、二カ月で利用は六万件以上、保証額は一兆円を超えました。

 この借換保証制度は、信用保証協会の保証付き融資の借り換えや、複数の保証付き借入金の債務一本化などを促進するものです。借り換えによる返済期間延長などで月々の返済額を軽減できるようになります。一般保証やセーフティネット保証のほか、〇一年三月まで実施された中小企業金融安定化特別保証の借入金も対象となります。当面〇四年三月末までに十兆円規模の保証枠を用意しています。

 日本共産党はこれまで、不況で資金繰り悪化に苦しむ多くの中小業者や、各地の民主商工会・商工団体連合会などと力をあわせ、既往債務の返済軽減を求める運動を広げてきました。この運動が実り、昨年一月に京都府・市が借換融資制度を実施したのをはじめ、これまで二十三都道府県で自治体保証の借換融資制度が実現しました。

 地方の進んだとりくみを踏まえ、日本共産党は国会でも、国レベルでの借換保証制度をくりかえし強く要求しました。こうしたなかで、政府も昨年末に、〇二年度補正予算案から借換保証制度を盛り込むことを決定しました。平沼赳夫経済産業大臣も「経済産業委員会の御質疑の中でも、(日本共産党の)西山先生からも京都の例等お出しいただいて、いろいろ審議をさせていただきました」(一月二十九日、参院予算委)と述べているように、日本共産党と業者の運動の大きな成果といえます。

 同時に、いま自治体や各地の保証協会、金融機関にこの制度の趣旨が十分に伝わらず、借換保証や融資を断られた例も出ています。関係機関に適切な対応を求めて働きかけることが必要になっています。

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 〔2003・4・20(日)〕


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