2003年4月20日(日)「しんぶん赤旗」
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「失われた命は復興しません」「もう戦争はいらない」―。十九日、イラク戦争に反対するNGO、市民団体などの呼びかけで「ワールド・ピース・ナウ4・19」が開かれ、東京・渋谷区の代々木公園から三キロ余りを約一万人(主催者発表)が平和を訴えてパレードしました。
午後一時半、主催者が「戦争はまだ終わっていない。きょうが本当の平和をつくり出す第一歩だ」と呼びかけました。先頭で横断幕を持ったひとりは、インターネットで行動を知ったというフリーターの男性(21)。「自分みたいな年の若者と子どもが犠牲になっている」と話しました。
「ノーウオー!」のコール。ピースサイン。沖縄の楽器やタンバリンの演奏。「いま一度、この戦争の正体を考えよう」と書かれたプラカードが、渋谷駅前や青山通りの若者の注目を集め、女子高生が相次いで飛び入り参加しました。
「戦争協力のために税金払っているんじゃないのよ」とプラカードでアピールしていた渡辺一枝さん(58)は、旧満州の生まれ。「現地召集で父はそのまま帰ってこなかった。私の親たちはなぜ戦争に反対しなかったかと腹立たしかった。いま、私たちの国は声があげられる状況。できる立場にある責任があると思う」
平和を求める市民グループに入っている来住真太さん(27)は、有事法制に警戒心を持ちます。「日本を戦争できる国にする、一般の人も巻き込んで戦争を起こす、というもの。絶対に通しちゃいけない」