2003年4月24日(木)「しんぶん赤旗」
日本共産党の志位和夫委員長は二十三日、国会内で党首討論についての感想を記者団に求められ、イラクの大量破壊兵器査察問題で「小泉首相が『治安が回復されたら』という条件つきではあるけれども、『国連査察団が戻ることが望ましい』と言明したことは、重要な答弁だ」とのべました。
志位氏は、国連査察団の復帰という提起について、「『大量破壊兵器の廃棄』というのが米英の開戦時の戦争理由だったし、日本政府がイラク戦争を支持する唯一の理由もここにあった。ところが、現在にいたるも大量破壊兵器が発見されていないという事実があるなかで、国連の査察団の復帰という問題を提起した」と説明。国連査察団による査察が、「今後の復興支援を、国連中心にしていくうえでの重要な一歩として国際社会は提起している」ことを強調しました。
そのうえで、首相の答弁について「『査察団による査察が望ましい』といったことは重い意味がある」とのべ、「今後、国連安保理でこれが問題になるわけだから、日本政府はこの立場で対応するべきだと強くいいたい」とのべました。
また、「アメリカに国連の査察に反対する態度をとるべきでないというべきだ、と提起したが、それにたいしては答えがなかった」と指摘。「アメリカ政府の立場と首相の答弁は明らかに異なっているが、査察団による査察が望ましいという立場でものをいうべきだ」とのべました。
「治安の回復」という首相がつけた条件については、「この問題は、必要な手立てをとれば解決する。(査察団の)ブリクス委員長も二週間もあれば戻れる、速やかに復帰できると何度も言明しているわけで、理由にならない」とのべました。