2003年4月25日(金)「しんぶん赤旗」
【アンマン23日岡崎衆史】イラク復興をめぐり占領軍として影響力を行使しようとする米英両国に対し、フランス、ヨルダン、エジプトの閣僚や首脳が二十三日、復興での国連の「中心的な役割」を強調、米英の動きをけん制しました。フランスのドビルパン外相は二十三日、ヨルダンのアンマンを訪れ、同国のアブドラ国王、ムアシェル外相と会談しました。
ドビルパン外相は、会談後の共同記者会見で、「イラク復興での最も大きな役割は、国連に与えられるべきだ」と言明。これに、イラクの領土保全、天然資源を正当な所持者が管理すること─を加え、この三つを復興過程で重視する原則として挙げました。ムアシェル外相は、これに同意し、米英軍が治安の回復などで占領軍としての責任を果たした後、イラク国民による政府に権限を譲り、早急に撤退するよう求めました。
一方、エジプトのムバラク大統領は同日、シナイ半島返還を記念して行われたテレビ演説で、「イラク復興では、国連に中心的な役割を与え、安定や合法性を付与する枠組みが必要だ」との見解を表明。また、米英両軍に対して、「できるだけ早く撤退し、占領を終わらせなければならない」と訴えました。