2003年4月25日(金)「しんぶん赤旗」
【ロンドン23日西尾正哉】英紙フィナンシャル・タイムズは二十三日付社説で、イラクでの大量破壊兵器査察のために「国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)をイラクに戻せ」と主張しました。
社説は、「米英がフセイン政権が保持していると戦争前に非難した大量破壊兵器がこれまでのところ発見されていない。米英の政権内では困惑が起きている」「イラクの邪悪な兵器の発見に米国がさらに時間が必要というのは、ブリクスUNMOVIC委員長と国連査察団にたいして、米国が非常にせっかちだったことを顧みると、皮肉なことだ」と述べています。
その上で、「米英軍の戦争の主な理由はイラクの大量破壊兵器を廃棄することだったそれだけに大量破壊兵器の発見に関する米英軍の今後の主張は、国際社会で独立した信頼性が与えられることが何にも増して重要だ」と指摘し、「明白な解決策は、UNMOVICがイラクに戻り、任務を完遂することである」と強調しています。