2003年4月26日(土)「しんぶん赤旗」
【ワシントン24日遠藤誠二】米軍当局は二十四日、イラク軍事侵攻に従事した米兵が、首都バグダッドで見つけたドル紙幣を盗んでいた疑いがあるとして、これら兵士を拘束し取り調べを進めていることを明らかにしました。
兵士は複数で所属部隊などは公表されていません。四月十八日にバグダッドのバース党幹部とみられる住宅で発見された六億五千万ドル(七百八十億円)のドル紙幣のうち一部を盗んだといいます。CNNテレビは、兵士の数は四人で、盗まれたのは数十万ドルと報じています。
イラクを侵攻し、バグダッドを制圧した米軍に対しては、国立博物館や大統領宮殿、政府施設での略奪を阻止しなかったとして多方面から批判が出ていますが、米軍はこれら盗賊行為を止めなかったばかりか、自らが盗みに参加していたことになります。
米国の税関当局が明らかにしたところによると、先週末から週明けにかけて、ワシントン、ボストン、ロンドンの各国際空港で、絵画などの美術品や金ぱくの銃器などが押収され、米兵と報道関係者が、イラクの文化財などを不法に持ち込もうとしたことが発覚しています。