2003年4月28日(月)「しんぶん赤旗」
【ベルリン２６日片岡正明】国連の軍縮局担当のジャヤンタ・ダナパラ事務次長は二十六日、米国の「使用可能」な新しい戦術小型核兵器の開発は世界を「地獄に陥らせるもの」と厳しく批判しました。
ジュネーブでの核不拡散条約（ＮＰＴ）再検討会議準備委員会を前に、ドイツの公共放送ＡＲＤがインタビューとして報じたもの。ダナパラ次長は、核兵器は抑止力で実際には使用しないものと考えられてきたが、「長崎以来のこのタブーが（米国によって）破られれば、他の国やテロリストも実際に使おうとするだろう」と述べ、その結果、核の地獄が現れると語りました。
また、米国が中東地域で大量破壊兵器についてダブルスタンダード（二重基準）を適用していると批判。核施設を保有し、中東で唯一ＮＰＴ条約に調印していないイスラエルを米国は支援する一方、シリアを非難していると批判しました。
また、米国のイラク侵攻は、北朝鮮などの国々に次に米国に攻撃されると感じさせ、「秘密裏に核兵器を開発することを奨励しているようなものだ」とイラク侵攻の否定的影響を指摘しました。
「戻る」ボタンが機能しない場合は、ブラウザの機能をご使用ください。