2003年4月29日(火)「しんぶん赤旗」
【カイロ28日小玉純一】イラク暫定行政機構の設立に向けた第二回準備会合が二十八日、バグダッドで開かれました。市内では米国のかいらい政権づくりに抗議する集会が開かれました。
会議は米中央軍が主宰し、占領機関である米国防総省復興人道支援室(ORHA)のほか、米国が暫定機構の首班に推すチャラビ氏率いるイラク国民会議の代表など占領当局が招いた約二百五十人が参加しました。第一回会合をボイコットしたイスラム教シーア派のイラク・イスラム革命最高評議会の関係者も参加したもようです。
会議は会場を米軍戦車が警備するなか二時間遅れで始まりました。ORHAのガーナー室長は「会議の目的はすべての人々、宗教、部族を代表する民主的政府だ」などと述べました。発言者の多くが、米英軍侵略後の略奪の横行、などの治安悪化への対策にふれました。
カタールの衛星テレビ、アルジャジーラによれば会議は予定より早く終わり、同局リポーターは「示威行動の影響だ」と指摘しました。
報道陣が集まるパレスチナ・ホテル前ではシーア派教徒を中心に一万人以上が米軍占領に反対する集会を開きました。
参加者は「占領、覇権を拒否する」「イラク人による新しいイラクを求める」と声をあげました。
スンニ派教徒も参加し、「一つの国家のもとにすべての宗教と民族の人たちが集まった新しいイラクを」と要求しました。