2003年4月29日(火)「しんぶん赤旗」
【ワシントン27日浜谷浩司】米ブッシュ政権が軍事制圧したイラクを米国の国益に沿って改造するためイラク国民への締め付けを強めていることにたいし、イラクの主権擁護と国連による「再建」を求める声が高まっています。
国連のフリジ報道官は二十七日、アンマンでの記者会見で、イラクの復興に国連が関与するには安保理の決定が不可欠であり、そのためにもイラクの主権を確認すべきだと強調しました。
同報道官は、国連がイラク国民への人道支援の中心的役割を引き受ける用意があると表明。
しかし人道支援を超える問題では、国連は安保理の委任によってのみ活動できると指摘しました。
同報道官はそのうえで、安保理が一致した立場を見出すには、イラクの主権と政治的独立、領土保全を再確認する必要があると強調。イラク国民が政体や政治指導部を自由に決定し、天然資源を管理する権利を持つことの確認が重要だと述べました。
こうした立場はアラブ諸国やフランスなどイラクへの軍事侵攻に反対した諸国にも共通しています。