2003年4月30日(水)「しんぶん赤旗」
目をかっと見開いて倒れた人もいれば、胸に花を抱いて眠るようにあおむけになった人もいました。二十九日午後、東京・渋谷センター街でのアメリカによるイラク戦争に抗議するダイインです。若手女性アーティスト集団「桃色ゲリラ」が呼びかけたものです。
渋谷駅前の事前アピールでは、ちんどん屋が演奏するなか、代表の増山麗奈さん(26)らが「イラク戦争の被害者は遠い誰かではない。子どもがいて、恋人もいる。渋谷で戦争がおこったらどうなるか想像してみませんか」と参加をよびかけました。
若者でごったがえす渋谷の街でのダイイン。まわりには幾重にも人垣ができ、友達に携帯電話で写真を送る人も。目黒区の女子中学生二人組は「えーすごーい。イラク戦争は反対」と話しました。
油絵を手がける江川雄一さん=大学生=は「戦争は終わっていない。いきなりそこに死があるというメッセージがうまく伝えられるだろうか」と戸惑いながら、「武器によるたたかいは望まない」と書いたつなぎを着て参加。ちんどん屋に参加したボンゴ奏者の小林睦実さん(20)は「友達に誘われ好奇心できた。戦争はテレビで見ていると実感できない。通りに人が倒れていたら、ドキッとして現実感が持てるのではないか」と話しました。