2003年4月30日(水)「しんぶん赤旗」
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「争いのことなど心の中で考えているだけじゃだめだと思う。歌うことで行動とされるなら歌いたい。愛を込めて歌います」(歌手の相川七瀬さん)。ミュージシャンの呼びかけに、会場は拍手と歓声で応えます。
音楽評論家の湯川れい子、作曲家の池辺晋一郎の各氏らが呼びかけた「NO TO WAR/音楽家たちの平和セッション4・29」が二十九日、東京都渋谷区のオーチャードホールで開かれました。ジャズ、ポピュラー、邦楽、クラシックの日本を代表するミュージシャンら総勢五百人が参加。会場は二千人の観客で埋め尽くされました。
オープニングのジャズに続いて、「東京女声合唱団」が登場し、ゴスペル調の「翼をください」を熱唱。「神楽坂女声合唱団」(小林カツ代団長)では女優の倍賞千恵子さん、タレントの山田邦子さんらが「緑の星に」「花」を歌い、大きな拍手に包まれました。
相川さん、佐野元春さんのソロのあと、今回のセッションのために結成されたバンドの演奏でビートルズの「All You Need is Love」を会場全体で歌い盛り上がりました。最後は二百人の大合唱団がベートーベンの「第九」を「人類の平和」への願いを込めて歌いました。
コンサートの収益金は、戦火で傷ついたイラクの子どもらに送られます。