2003年5月1日(木)「しんぶん赤旗」
医療費の窓口三割負担が実施されて一日で一カ月。その影響はどうなっているか。大阪府保険医協会が医療機関を対象に実施した緊急アンケートでも、患者の受診控えがくっきりとでています。
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アンケートは協会の理事などを対象に実施し、四十九人の医師が回答しています。
受診状況について、実施から一、二週間の“印象”として、「患者全体が減少」が47%、「(二割から三割負担になった)改定の対象者が減少」が14%と、61%の医療機関が患者数の減少を「実感」しています。「まだ変化が感じられない」としたのは35%でした。
負担増が患者にどんな影響を及ぼしているか、各医師の指摘は―。
「眼圧降下剤点眼はとくに高く、二―三種類使っている患者さんは気の毒」(眼科)、「重症化してから来院した患者が三人いる」(耳鼻科)、「慢性病(C型肝炎、高血圧等)で長く通院せねばならない患者が大変」(内科)。さらに、「無言の抵抗ですでに受診を控えている。重症化するのではと懸念している」「この数年、健康保険に加入していない患者が増えている」など。
また、「(負担が変わるのは)知っていたけど、実際支払うと前月と同じ治療なのにこの差はおおきい」など実際に請求されて驚く人が多いことが明らかになりました。