2003年5月11日(日)「しんぶん赤旗」
【パリ9日浅田信幸】米英スペインがイラク制裁解除の決議案を国連安保理に提案したことについて、フランスのドビルパン外相は九日に声明を発表し、イラク復興では「国連が中心的役割」を果たすべきだと強調。イラクの復興管理を米英に委ねる内容の決議案に同意しないことを表明しました。
外相は、現在のイラク問題についてのフランスの目的は「イラク人民の利益に沿い、国際社会の最大限広範な支持を得る解決策を定めること」にあるとし、「安定した民主的な、国際的に認められるイラクの体制を打ち立てることがわが国の優先課題の核心」だと指摘しました。そのうえで「国連の中心的な役割を通した国際社会の強力な関与が、その(体制の)正当性を確保するうえで不可欠」だと強調しました。
決議案そのものの扱いについては「建設的な精神で交渉にあたる」と述べ、対決ではなく内容の修正を働きかける姿勢を打ち出しています。