2003年5月11日(日)「しんぶん赤旗」
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十日午前、在日米海軍横須賀基地(神奈川県)に、米原子力空母カールビンソン(九一、四八七トン)が寄港しました。カールビンソンの初寄港は八四年で、今回が四度目。目的は「乗組員の休養、補給」で数日間とされています。
国連決議に違反し無法なイラク攻撃に出撃、六日帰港した通常型空母キティホーク(八三、九六〇トン)と二隻同時入港。通常型空母と原子力空母同時入港は初めて。
カールビンソンはキティホークのイラク攻撃中、その穴を埋めるように日本海周辺で展開。今度は、キティホークの大規模修理にともない、引き続き北朝鮮情勢をにらみ極東で展開し、即応体勢を維持するためとみられています。
二〇〇八年米会計年度にキティホークの退役が予定され、後継に原子力空母配備が指摘されている中での寄港。「原子力空母配備に向けた地ならし」「北朝鮮情勢を口実にした有事法案強行への援護射撃ではないか」などと指摘されています。
濃いもやが立ち込める中、十日午前七時四十分、黒い巨体を東京湾にあらわした米原子力空母カールビンソン。横須賀港を一望できる神奈川県横須賀市中央公園では、安保廃棄・県統一促進会議、原水協、平和委員会などからかけつけた三十人が、「カールビンソンはくるな」と怒りのこぶしをあげました。
日本共産党から畑野君枝参院議員、笠木たかし衆院神奈川十区候補、藤田智栄子県議、井坂新哉横須賀市議らがかけつけ、畑野議員は「有事法案の強行突破を許さない大きなたたかいを」と呼びかけました。
参加者はこの後、基地司令官に抗議文を提出。京急横須賀中央駅前で市民に「横須賀への原子力空母配備反対」「有事法案阻止」を訴えました。