2003年5月14日(水)「しんぶん赤旗」
陸上自衛隊の日出生台演習場で一九九七年度以来実施されてきたSACO(沖縄米軍基地に関する日米特別行動委員会)事業の入札で、四件に一件が落札率100%という異常な事態となっていたことが十三日、明らかになりました。日本共産党の小泉親司議員が参院外交防衛委員会で追及したもの。
小泉議員が明らかにしたのは、九七年から二〇〇一年までSACO事業として実施されてきた、宿舎、食堂、倉庫、隊舎など四十件のうち、九割以上の三十七件が落札率95%を超え、うち十件が100%となっているというもの。
小泉議員は「入札一回目で予定価格とぴったり一致する事業が二件もある。工事を落札した建設会社の関係者たちが『入札前に落札することが決まっていた』『予定価格を100%当てるなどできないこと、それが十件ともなると神業としかいえない』と驚いている。談合や不正な手段での予定価格の教示などの疑いが濃厚だ。調査すべきだ」と追及しました。
石破茂防衛庁長官は「(単価などの公表で)かなりの精度できん差にすることができる。調査するつもりはない」とのべました。