日本共産党

2003年5月15日(木)「しんぶん赤旗」

有事法制 街の声

デモも禁止/初耳です/えっ戦争

これで通す?


 「危険な法律が国会で決まろうとしています。みなさんの生の声を国会に」。有事法案が衆院特別委員会で可決された十四日午後、反戦運動にとりくんできた「チャンス!」や「アジアンスパーク」の若者たちが東京・渋谷駅ハチ公前で抗議行動をおこない、同法案反対をアピールしました。「NOユージ(有事法案)、VIVA友情」キャンペーンとしておこなわれた緊急・街頭アンケート。高校生や青年、親子づれがつぎつぎアンケートに応じました。

 アンケートは、有事法制で「日本が『先制攻撃できる国になる』こと」を知っているかや、有事法制の賛否をきく内容。「賛成」という回答はなく「反対」が圧倒的。「初めて聞いた」「名前を知っている程度」と答えた人も多い。

 「えっ、日本は戦争しちゃいけないんじゃないの?」と叫んで反対に投票した高校生の四葉(よつば)さん(16)。友人とふたりでシール投票のボードに近寄りました。

 「戦争なんて何考えてんの小泉(首相)。戦争反対。(反対の)赤百個くらい張ろうよ」と語り、「日本はアメリカのポチだから従ってるのは知ってたけど、だからって法律つくってまで戦争に協力することない。すごい不安になってきた。どうしよう。今夜、眠れないよ」とビラをにぎりしめました。

 バッグに死者を悼む意味の、白い菊とユリの造花を差してシール投票を呼びかけた後藤由布子さん(16)。「報道などで伝わってこないから知りたくて」参加したといいます。「デモとか禁止されちゃうんですよね。こわい」と言います。

 ピンク・レディーの「UFO」の替え歌と振りつけで踊る「ユウジホー」。有事法制に反対する「アジアン・スパーク」のパフォーマンスが始まると渋谷ハチ公前には四十人近い人垣が。

 シルバーのジャンプスーツに身を包んで踊った副代表の柳田展孝さん(22)は、イラク戦争反対の活動から有事法制に関心が広がりました。「勉強していくうち有事法制がアメリカの先制攻撃に日本も参戦するとんでもない内容だと知って驚いた」といいます。

 「小泉さんと菅さんが自己満足の修正協議をやりました。重要な法律が、こんなんで決められていいのでしょうか」と、道行く人に熱く訴えました。


子どもらのために 私も戦争協力強制

緊急集会びっしり 東京・日比谷

 十四日夕開かれた「STOP有事法制! 5・14緊急集会」。雨がぱらつくなか、会場の東京・千代田区の日比谷野外音楽堂は通路までびっしり埋まりました。

 「怒りで居ても立ってもいられずきた」というのは主婦の恩田恵美さん(37)=埼玉県川越市=。「私が子どもらにできることは平和な世の中を残すこと。今朝、部活でがんばる中学一年の子に平和のために集会に行きたいといったら『がんばってきて』と励まされました。参院での議論はこれから。廃案に向けて運動を大きくしていきたい」と語ります。

 陸・海・空・港湾などで働く人にとって有事法制反対の思いは切実。京王バスの運転手、田中光晴さん(52)=東京都青梅市=は「有事法制ができれば、私たちも戦争協力させられる。私たちは国民の足を守るため働いている。有事法制はノーだ」といいます。


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