2003年5月16日(金)「しんぶん赤旗」
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十四日夕、東京・日比谷野外音楽堂でおこなわれた「STOP有事法制5・14緊急集会」で参加者の感動をよんだ「高校生戦争協力拒否宣言アピール」署名実行委員会委員長の佐藤知弘さん=三年生=の決意表明を紹介します。
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集会にご参加のみなさん、そして全国の有事法制に反対するすべてのみなさんこんばんは。
高校生は、イラク戦争開戦翌日の三月二十一日に、「イラク戦争許すな、平和のルールを取り戻そう」の思いをもって、全国から千五百人が東京・渋谷で集会をおこないました。そして五月四日、憲法記念日とこどもの日に挟まれたちょうど高校生らしいその日には(笑い)、「アメリカの無法な侵略戦争許すな、高校生は戦争への協力を拒否する、平和な二十一世紀を私たち高校生の手で」の思いを胸に、ふたたび渋谷に集まりました。(拍手)
この間の高校生の運動は、かつてないほどの広がりをみせ、集会参加をよびかける学校内での対話宣伝では、「人間の命を奪う戦争には絶対反対」「暴力で世の中をかえるなんて、時代錯誤もはなはだしい」、そういう声が次つぎにだされました。
そして、「いままで戦争はいやだと思っていたけど、はじめてこういった集会に参加して、やっと戦争反対の思いを行動に移せた」、そういう一人ひとりの高校生の一歩を踏み出した成長、戦争反対の声をあげるなかで、「いいじゃん自分」と思えるような大きな成長が高校生のなかにあったと思います。(拍手)
私たちの「高校生戦争協力拒否宣言アピール」署名も、いま一万筆を大きく超え、集会を機に全国でとりくまれようとしています。
ぼく自身、まだ将来のことは漠然としか考えていませんけども、高校生の夢や人生を、戦争によって奪われたくはありません(「そうだ」の声、拍手)。第一、そんな戦争に協力しなきゃいけないほど、高校生はヒマじゃありません。(笑い、拍手)
この有事法案というものは、イラクの戦争よりももっともっと身近な、高校生に直接かかわる問題です。私たち高校生は、「戦争協力を拒否します」の声と行動を署名を通じて無数に学校や地域に広げ、民主党などの国民への裏切りと、与党の横暴勝手を許さない声と行動をひろげ、憲法を踏みにじる有事法案を必ず廃案に追いこむ決意です。(拍手)
二十一世紀、そこに生きていくのは、(集会に参加した)みなさんも入ると思うんですけれども、長い視点で見たとき、高校生がその中心になるかなと思います。(笑い、拍手)
戦争に反対するすべての人の胸にたぎる平和への思いを一つにつなぎ、手をとりあい学びながら、戦争のない社会を築いていくために、みなさんともにがんばりましょう。(歓声、大きな拍手)