2003年5月16日(金)「しんぶん赤旗」
【ワシントン14日浜谷浩司】ラムズフェルド米国防長官は十四日、米上院歳出委員会国防小委員会で証言し、イラク戦争で新兵器のミサイルを初めて使用したことを明らかにしました。
同長官によれば、この新型ミサイルは「上部階を損傷することなく、ビルの一階を破壊」することができ、隠れている敵の兵士を「隅々まで」倒すことができるもの。開発から配備まで「一年足らずだった」と誇りました。
「ヘルファイア(地獄の炎)」の異名を持つこのミサイルは、「サーモバリック(熱圧)」爆弾。引火力の強い化学剤を気化させて霧状にし、瞬時に爆発させて、熱と衝撃波を発生させます。同種の爆弾はアフガニスタンでも使用されており、今回のものはさらに性能を高めたものとみられます。
同長官はこの兵器を「精密攻撃」能力の向上として紹介。米英合同軍の計画担当者は、正確な方向、攻撃角度、目標の破壊に必要な兵器の種類などを「高度なコンピューターモデル」を使って決定したと述べました。