日本共産党

2003年5月21日(水)「しんぶん赤旗」

“事態の定義 分かりにくいと考えていた”

参院有事特 首相、官房長官が無責任発言


 「私も定義を分かりにくいと考えていた」(小泉純一郎首相)、「私もそう思っていた」(福田康夫官房長官)。二十日の参院有事法制特別委員会で、有事法制を国会に提出した政府首脳の無責任発言が相次ぎました。

 自民党の久世公堯議員が「政府案では武力攻撃事態の定義が分かりにくかったが、与党修正案で分かりやすくなった」と指摘すると、首相は「私は法案の作成段階から、国民には分かりにくいと考えていた。案の定、野党からそこを突かれた」と答弁。「私の常識の方が健全だった」と開き直りました。

 福田長官も「総理のおっしゃるとおり。私もそう思っていた」と答えると議場から苦笑がもれ、「それなら提出するな」とのやじも。

 有事法制は憲法の平和原則を根本から崩す重大法案であり、法案推進の立場でも、国民の生命・財産にかかわる重大法案であるはずです。にもかかわらず、首相は「分かりにくい」という欠陥を認識していながら、野党からの指摘がなければそのままおし通すつもりだったのです。

 また、与党修正案も「武力攻撃事態」から「予測事態」を切り離しただけで、「分かりにくさ」という点はまったく変わりません。


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