2003年5月21日(水)「しんぶん赤旗」
非核の政府を求める会は二十日、東京都内で常任世話人会をひらき、核兵器をめぐる情勢と五月三十一日の全国総会準備について議論しました。有事法案の衆院通過に抗議と批判がだされ、参院での論戦がはじまった今、廃案をめざす世論と運動の重要性が語られました。
会議では、有事法案が、アメリカの先制攻撃・核兵器使用戦略にもとづく戦争に自衛隊を参戦させ、戦後初めて海外での武力行使に道をひらき、地方自治体、国民を強制動員する法律であることが指摘されました。法案の危険な本質は、与党・民主党の「修正」合意によっても何ら変わるものではないことが強調されました。
有事法制のもつ現実的危険性は、イラク戦争によっていっそう明確になっており、とくに、米核戦略の最前線基地とされている日本において、米軍による核持ち込み、核出撃基地化を現実のものにしかねないと強調されました。この点で、非核「神戸方式」を守り、広げることの重要性が指摘されました。
常任世話人会は、これらの議論をもとに声明を確認し、発表しました。声明は「衆議院で強行した愚を繰り返させてはならない。わが会は、徹底審議をおこない、廃案にこそすべきことを強く求める」とのべています。