2003年5月21日(水)「しんぶん赤旗」
アメリカ大使館前でイラク戦争に抗議してきた市民が二十日、衆院議員会館内で市民ムーブメント総括集会(同実行委主催)を開き、国会議員を交えて討論しました。
会場では、アメリカ大使館前を再現。雨の日に使われた「平和がほしい」と書かれたビニール傘、徹夜のときの寝袋などが一人ひとりの思いを物語ります。
参加者は長いたたかいで、それぞれニックネームで呼び合う関係です。
発言したイラストレーターの亜吉(あきち)さん(21)は、三月二十一日から十八日まで泊まりこんできました。「最初は戦争はいやだという熱い思いだけだった。これからは、イラストレーターとして表現力をつけ平和を訴えたいし、憲法九条を侵す有事法制にも反対。一人ひとりが主役になる行動をしたい」と話しました。「中学生のなっちゃん」は、「初めて警察とぶつかってびっくり。四月六日から通ってきて反戦ってイラストを描いたりいろんな方法があるんだなって思った」。徹夜してきた「フライパン」さんは、「あれが人間が人間にやることか。日本がアメリカを支持したことは、ぼくらも殺人に協力したってことだ。有事法制も国民が知らないところで勝手に決めないでほしい」。
東京・武蔵野市の宇田川順子さんは、この日も米大使館前によってきました。「政治家はまず憲法を守るべきではないか」と、語りました。
日本共産党の藤木洋子衆院議員は、「こんなことをくり返さないためにも、有事法案を廃案に追いこみたい」とあいさつ。民主党、社民党、無所属の衆院議員も参加。民主党議員は、有事法案について「じくじたる思い。抗議もたくさんきている」などと話しました。