2003年5月24日(土)「しんぶん赤旗」
「イラクの自由作戦から帰還」を「インド洋での作戦から帰還」にあわてていいかえ──。
本紙が二十三日付で報じた米海軍横須賀基地機関紙「シーホーク」二十三日号(電子版)の一面トップの記事と見出しが、本紙取材後の二十三日未明までに全面的に差し替えられたことが分かりました。在日米海軍司令部は二十三日午前、「『シーホーク』の訂正」と題した緊急記者発表を行い、「『シーホーク』のスタッフは誤りを遺憾に思っている」とコメントしました。
当初の記事では、二十日に海上自衛隊横須賀基地に帰港したイージス護衛艦「きりしま」、護衛艦「はるさめ」、補給艦「ときわ」について、「イラクの自由作戦(イラク戦争)支援のためインド洋に配備され、母港の横須賀港に戻ってきた」と報道。海自曹長のコメントまで出してイラク戦争への貢献ぶりを報じていました。
ところが、記事中の「イラクの自由作戦」という個所がすべて、アフガニスタンでの対テロ作戦を意味する「不朽の自由作戦」に書き換えられました。さらに「きりしま」について、「第二次世界大戦以来、現実世界での不測の事態に対応するために配備された、最初の武装した海自艦船である」という記述がありましたが、この部分はすべて削除されました。
政府は海自艦船の派遣はテロ特措法にもとづき、アフガンでの対テロ作戦支援に限定されると説明。しかし、イラク戦争から帰還した米空母キティホーク艦長は、海自艦船から間接給油を受けたと言明しています。