2003年5月24日(土)「しんぶん赤旗」
 有事法案反対署名に次々応じる人たち＝２３日、新宿駅西口 |
日本共産党東京都委員会は二十三日、帰宅や買い物客でにぎわう新宿駅西口で有事立法反対の街頭宣伝を行い、徳留道信党都委員会副委員長（衆院東京十一区候補）、佐藤ふみのり（同一区）、室喜代一（二区）、田川豊（二十一区）の各衆院候補の熱い訴えに、次々と署名に応じる人や、「頑張って」と声援を送る人がみられました。
徳留都副委員長は、「有事法制は、アメリカの無法な先制攻撃にも自衛隊が参加できるようにし、国民を戦争に強制動員するもの」「平和を愛し、憲法を守る多くの人たちは力をあわせ、有事法案を廃案に追い込みましょう」と訴えました。
各候補が交代でマイクを握り、「有事法案を廃案に追い込もう」「明治公園で開かれるストップ有事法制の大集会にぜひご参加下さい」と訴えるなか、都委員会勤務員が有事立法反対の署名を呼びかけ、ビラを配布。
忙しげに行き交う人たちが次々と署名に応じ、ビラを配る勤務員に熱心に語りかける人の姿がそこここでみられました。約一時間で七十七人が署名し、カンパも寄せられました。
演説にじっと耳を傾けてから署名した「小説家の卵」という若い女性は、「戦争には何もいいことはありません。市民や子どもたちが傷つき命が奪われる。有事法制をつくるなんていう人は、本当の恐怖を知らないんです」と語りました。
 「有事法制反対」と訴え、デモ行進する５・２３大集会に 参加した青年たち＝２３日、渋谷区 |
新宿区の明治公園で三万人を超える人々が集まった二十三日の「ＳＴＯＰ！ 有事法制５・２３大集会」では、参加者が「戦争する国にだけはしてはいけない」「憲法九条を世界に示すことこそ必要」と、有事法制に反対する思いを口々に語っていました。
「ＳＴＯＰ有事法制」と書いた青いカードを首に下げた中野区の三條章子さん（３９）は、八歳、五歳の子どもと集会に来ました。「とにかく戦争がいや。人を殺すことが普通のことにされる戦争をするための法律だけは許せない」と語りました。
公立保育園の保育士の女性（３８）は「小泉首相が自衛隊を『軍隊』と言ったのをニュースで聞いて、怒りを通り越してあきれました。イラク戦争でも、フランスなどと違って風見どりのようにアメリカに従って自衛隊を出してしまった。こんなことを続ければ日本のイメージだって悪くなると思います。こんな法案は本当に止めさせたい」と言います。
太平洋戦争を体験した世代の参加者のなかには「もう二度とあの苦しみは味わいたくない」という思いで駆けつけた人が多くいました。
中野区の建築業、見城竹二さん（６３）は「母の弟がボルネオ付近で戦死した。戦争なんて人間の殺し合いで、何も生まないものだ。それなのにまた戦争するための法律をつくろうというのがおかしい」。
紙コップでつくった灯ろうに「有事法制ストップ」と書いて持っていた板橋区の女性（６３）は、疎開中に東京大空襲で家を焼かれました。「私は戦後、またああいう思いをする戦争をなくそうと、生きてきました。有事法制を通したら、私は今まで何のために生きてきたことになるのか。絶対に通してはいけない」と話していました。
「戻る」ボタンが機能しない場合は、ブラウザの機能をご使用ください。