2003年5月24日(土)「しんぶん赤旗」
日本共産党の大沢辰美議員は二十三日の参院決算委員会で、原告の農民が勝訴した川辺川利水訴訟の判決をふまえ、川辺川ダムの建設を中止するよう求めました。
福岡高裁は十六日、熊本県相良村に計画されている川辺川ダムから水を引く国営川辺川土地改良事業について、国の計画を「違法」とする判決を下しました。亀井善之農水相は十九日、最高裁への上告断念を表明。利水事業の建設目的が破たんしたことで、ダム建設の中止が迫られています。
大沢氏は、福岡高裁判決を受けて、土地改良事業にかかわる農業用用排水事業と区画整理事業にどのような措置をとるのかと質問。亀井農水相は「工事契約にもとづく契約解除の手続きを開始している」ことを明らかにしました。
大沢氏は、国の上告断念を評価した塩谷義子熊本県知事や、地元農民の意見をしっかり受け止め、同ダムの建設を中止し、総合的な利水対策をとるよう求めました。