2003年5月25日(日)「しんぶん赤旗」
【ワシントン23日遠藤誠二】訪米した小泉純一郎首相とブッシュ米大統領の日米首脳会談が二十三日午前(日本時間二十三日深夜)、テキサス州クロフォードのブッシュ大統領私邸で開かれました。
会談で小泉首相は、アメリカのイラク戦争について「公正な大義のための困難で勇敢な決定」だったと表明。さらにブッシュ政権のイラク「復興」政策に協力し、そのために自衛隊を派遣する意向を表明しました。
両首脳は、北朝鮮の核開発問題で、今後の北朝鮮側の対応次第でいっそうの「厳しい措置」をとることで一致。小泉首相は、軍事力行使を含む米側の「あらゆる選択肢」という立場への支持も表明しました。
会談後の共同記者会見でブッシュ大統領は、北朝鮮の核開発について「脅しには屈服しない」と述べるとともに、「外交的な方策で平和的解決をもたらすことに自信を持っている」と発言。さらに、米中朝三カ国に日韓両国を加えた協議を行うことで日米両首脳が合意したと述べました。さらに同大統領は日本人拉致事件に関して、日本に協力していく姿勢を示しました。
小泉首相は核兵器・ミサイル開発、拉致などの諸問題が解決しない限り、「(日朝)関係改善は起こらない」と指摘しました。両首脳の「いっそうの厳しい措置が必要」との発言は、同国への送金停止などを含む経済措置も考えていることを示しています。
また小泉首相は、ブッシュ政権が進めるミサイル防衛(MD)について、「日本の防衛政策にとって重要」として「検討を加速したい」と語りました。