2003年5月27日(火)「しんぶん赤旗」
昨年十月の医療改悪で、高齢者は外来窓口で治療費の一割(一定以上所得者は二割)を払い、申請すれば月一万二千円(一定以上所得者は四万二百円、低所得者は八千円)を超える分が「高額医療費」として払い戻されることになりました。ところが東京都下では、対象者の約四割が払い戻しを受けていないことが、東京保険医協会の調査で分かりました。
払い戻しを受けるためには市町村への申請が必要です。未払いの多さはその手続きの煩雑さが原因とみられ、改善が求められます。全国保険医団体連合会では近く全国調査を予定しています。
調査は同協会が昨年十月診療分を対象に、老人保健制度の高額医療費の申請と払い戻し状況について、都内の全市区に問い合わせ、高額医療費の支給人数と支給額をともに回答した十区十一市の合計したもの。
申請すれば高額医療費が支給される払い戻し対象者三万三千三百四人のうち、37%に上る一万二千百七十三人が払い戻しを受けていません。払い戻し予定額は二億三千三百五万円ですが、未払い額は七千七百十四万円に上りました。