2003年5月28日(水)「しんぶん赤旗」
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整骨院・接骨院にたいする保険請求の行政指導を木村義雄衆院議員(現厚労副大臣)が圧力をかけてやめさせたとされる問題で、厚生労働省の真野章保険局長は二十七日の参院厚生労働委員会で、昨年十二月十八日の省内会議で行政指導の問題について報告がおこなわれ、資料も存在することを認めました。日本共産党の小池晃議員の追及に答えたものです。
十三日の同委員会で小池氏が「行政指導が木村氏の反対で実現していないとの説明が会議であったのではないか」と質問したのに対し、真野局長が「(担当者の)記憶がない」と否定した答弁を変更したものです。
真野局長は「柔道整復の関係は会議の最後に説明があった」と認め、「会議に使った資料も残っている」と報告。しかし、資料提出については「部内会議でフリートーキングする素材資料」だと拒否しました。小池氏は「政治的圧力があったかどうかの重大問題だ。薬害エイズ事件でも隠していた文書から重大事実が判明した」と批判、資料提出を求めました。
真野氏は「実質的な議論はおこなわれなかった」といい訳しました。小池氏は、昨年十二月には「柔道整復師の保険外請求多発の疑い」と大きく報じられて国会でも問題になり、会議直前の十六日にも「会計検査院から改善を求められながら放置した」と指摘されたことをあげ、「なぜ改善がすすまなかったのか当然、話題になったはずだ」と追及しました。
坂口力厚労相は「どういう議論があったかお示ししたい。省として残した資料があれば出さないといけない」と答えました。