2003年5月31日(土)「しんぶん赤旗」
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日本共産党の志位和夫委員長は三十日、東京都内で開かれた日本評論家協会の月例研究会に講師として招かれ、「今日の世界と日本共産党」と題し、イラク戦争と世界の平和秩序の展望、北朝鮮問題を中心に講演をしました。同協会の月例研究会で志位氏が講演するのは、二〇〇〇年二月の書記局長のとき以来、二度目です。
志位氏は、イラク戦争の問題は、「二十一世紀の世界はどうあるべきか」という大きな問題を提起しているとして、「米国によるイラク戦争を食い止めるために国際政治に働いた平和の力」について詳しく解明するとともに、「これらは紆余(うよ)曲折はあっても、簡単には後もどりしない、歴史的意義をもつ」とのべました。
さらに、フランス、ロシア、中国など、イラク戦争反対をつらぬいた諸国首脳が、最近の発言で、あいついで「二十一世紀の世界は、一国主義でなく、国際法にもとづいた多極的で公正な世界となるべき」だと主張していることに注目しているとのべ、「二十一世紀は米国の横暴勝手がまかりとおる世界には、けっしてならない」と強調するとともに、日本共産党がとりくんだ野党外交の意義について、体験もまじえながら縦横に語りました。
北朝鮮問題では、「『物理的抑止力』論にたった核兵器開発計画を放棄し、国際的無法の清算で、国際社会の仲間入りを」という、第六回中央委員会総会の幹部会報告で提起した外交方針とその意義について詳しく解明し、北東アジアに平和と安定をつくるために、日本共産党としても可能な努力をはかっていきたいとのべました。
講演の後、志位氏は、国内政治の問題などについて、参加者の質問に答えました。