2003年6月1日(日)「しんぶん赤旗」
【ワシントン30日遠藤誠二】米俳優のショーン・ペンさんが三十日付のニューヨーク・タイムズ紙に意見広告を掲載。イラクを侵攻したブッシュ政権を痛烈に批判しています。
一面全体を使った個人による意見広告は異例のこと。ペンさんは昨年十月にも、イラク戦争計画についてのブッシュ大統領あての公開質問状をワシントン・ポスト紙に載せています。
この意見広告は四千語の長大なもの。「政権転覆のために仕えたことは明らかに米国の大企業に利益をもたらした」「われわれの国務長官は、大量破壊兵器について、盗用したまやかしの証拠を米国民と世界に提示した」「ベクテル、ハリバートン、ブッシュ、チェイニー、ラムズフェルド、ウルフォウィッツ、パールらが見えるが、大量破壊兵器は見えない。バグダッドの街角での混乱は見えるが、大量破壊兵器は見えない」など、戦争を進めたブッシュ政権指導者らと戦争によってもうけた米企業を批判しています。
映画「デッドマン・ウォーキング」などで日本でも知られるペンさんは、米英軍によるイラク侵攻前にバグダッドを訪問するなど、戦前から一貫して戦争に反対してきました。同広告によると、本人は、「共和党でも民主党でも緑の党でもない」無党派の国民であると述べています。