2003年6月4日(水)「しんぶん赤旗」
|
「もし戦争で病院が動員され、物資や設備が軍事優先に使われたら私たちのように戦争の役に立たない障害者はどうすればいいのか…」。壇上から切々と訴えたのは、東京・清瀬市の施設でリハビリしている中川直紀さん(20)。「憲法九条を持つ日本がいま必要なことはアメリカの無謀な戦争に協力するのではなく、ひとりひとりの命と生活を大切にする政治ではないでしょうか」と語ると涙ぐむ参加者が…。
頭には防空ずきん、もんぺ様のズボンという戦時中の格好で参加したのは栃木県宇都宮市の近藤智弥さん(35)。「どうせなら目立った方がいいと思い、この格好できた」といいます。「有事法制ができると国民が戦争に動員される国になってしまうことをアピールしたかった。いても立ってもいられない気持ちで東京まできた」
「STOP 有事法制」の手作りのポスターを手に参加したのは神奈川県藤沢市からきた男性(28)。昼間は民主党本部前で抗議のパフォーマンスをしてきました。「有事法制は日本の戦争国家化を推進するものです。衆院で自民党など与党と野党第一党の民主党が賛成したことは許せません。国会を包囲するようにもっと世論を広げなくては…」
♪有事法制反対 ぼくらは戦争をするために生まれてきたんじゃない
横浜市の柏木哲哉さん(22)の仲間たちがギターを弾き、デモ隊を見送りました。大学生の柴田憲さんは「国会要請で議員が『衆院で九割の議員が賛成したから国民も賛成している』といっていた。まったく国民の声がわかっていない。ふざけるなと思った」と憤ります。
午前中授業に出てから、バスで山梨からやってきた勝山修一さん(22)=大学生=は「たとえ強行されても有事法制を使わせない運動を広げたい。大学でバッジやポスター、Tシャツなどを並べてピースショップをやったり、ピースウオークをやっている。明日も大学近くのスーパー前で宣伝します」と語りました。