日本共産党

2003年6月7日(土)「しんぶん赤旗」

有事法、国民は合意しない

戦争協力したくない

悪法許さない決意次つぎ


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日本共産党議員団と「有事法制反対」などと唱和する集会参加者=6日、国会前

 有事法案が参院本会議で成立した六日、全労連(全国労働組合総連合)や諸団体の約千人が「有事法案採決反対」などをかかげ、東京・日比谷野外音楽堂で「悪法阻止、働くルール・民主的公務員制度確立6・6中央決起集会」を開き、国会にむけ請願デモをおこないました。

 デモの最中に、「有事法案が成立」との報が伝わると、「ウォー」との怒りの声があがり、「有事法案の採決糾弾」と力をこめたこぶしが突き上げられました。

 「国民がこれだけ反対しているのになんで成立させるの」と憤るのは、札幌市から飛行機で集会にかけつけた堀井咲子さん(26)=地方公務員=。「公務員制度『改革』で政府の命令だけをきくロボットのような公務員にされ、さらに有事法制で戦争協力させられたくない。私たちは住民のために仕事がしたいんです」といいます。

 全運輸管制支部の岩瀬達也さん(29)は、「有事法制で、航空管制も戦争に協力させられるのではないかと危ぐします。職場からたたかいをおこしたい」と語ります。

 集会は、全労連、公務労組連絡会、労働法制中央連絡会、国立大学法人化反対連絡会、有事法制連絡センターの主催。全労連の熊谷金道議長が主催者あいさつし、各団体代表が、労働法制や公務員制度の改悪、国立大学法人化など次々とねらわれる悪法を許さないと決意を語りました。


まるごと憲法違反

 女性の憲法年連絡会事務局長・堀江ゆりさん 政府・与党にも民主党にも、マスコミに対しても怒り心頭です。同時に「輝け憲法」と運動している団体として、いよいよ出番、という感があります。有事関連法は、憲法九条はもちろん、国民の生存権も思想信条の自由も侵す、まるごと憲法違反法なのですから、絶対に使わせてはいけない。

 小泉首相は「幅広い合意で成立」と言っていますが、隠したりごまかしたりせずに堂々と討論を尽くしたら、戦争するための憲法改悪の具体化なんて、国民が合意するわけがありません。

 イラク戦争反対で広がった運動を基礎に、文字通り草の根で、憲法守れ、有事法なくせ、の声をあげ、今よりもっと広大な女性の共同を広げることに全力を尽くします。


武力で平和守れない

 日本山妙法寺・木津博允さん 残念ながら参院で有事法案は通ってしまいましたが、これからは発動させないため、気を落とさず連帯していきましょう。きょうを「祈り、訴え、さらに多くの人と連帯し、決意を新たにする出発の日」にしましょう。

 有事法制の審議では、「思想の自由、人権を守る」と言いました。本当に守れるのか。武力で平和は守れない。戦争で人権は守れない。私たちは、これまで以上に一般の人たちに訴え続けることが重要です。「殺すな、殺させるな」は人として当然のこと。宗教者ならなおさらです。いかなる理由をもってしても戦争は許されません。

 私たちはこれから広島−長崎の行脚を始めます。道みち多くの人に有事法制の恐ろしさを伝えていきます。非暴力を貫いて、運動を広げていきます。


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