2003年6月7日(土)「しんぶん赤旗」
【ロンドン5日西尾正哉】六〇年代後半から七〇年代後半に英労働党内閣で国防相、蔵相を務めたデニス・ヒーリー氏は五日付のインディペンデント紙に投稿し、イラクの大量破壊兵器問題で「知りながらうそをついていたならブレア首相は辞任すべきだ」と指摘しました。
ヒーリー氏は、「ブレア首相が『誤りを犯した。申し訳ない』と謝るなら、彼の政治的基盤はむしろ強化されるであろう。しかし誤りを知りながら犯したのであれば、さらに悪化するであろう」と指摘。「イラクが顕著な脅威だったことを示す証拠がないならば、ブレア首相は交代すべきだ。労働党内の多くが同意するだろう」とのべました。
同氏は「労働党内の不満や怒りは大きくなり続ける」と指摘し、「これを止める唯一のシナリオは、生物・化学兵器、核兵器のまぎれのない発見だが、日ましにその可能性は小さくなっている」と語りました。