日本共産党

2003年6月10日(火)「しんぶん赤旗」

平和と繁栄の北東アジアを

盧大統領、日韓の協力訴え 国会で演説

歴史問題、有事法制に「疑いと不安」


写真

国会で演説する盧武鉉韓国大統領
=9日午前、衆院本会議場

 来日中の韓国の盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領は九日午前、国会で演説しました。「平和と繁栄の北東アジア時代」を開くためには朝鮮半島の「平和体制の定着」が必要であり、そのため北朝鮮の核問題を平和的に解決するよう、日韓の協力を訴えました。同時に日本の「過去の歴史問題」や「防衛安保法制(有事法制)と平和憲法改正の議論」について、韓国を含むアジア諸国の国民は「疑いと不安の目で見守っている」とのべました。

 盧大統領は「(日韓)両国の国民が過去の歴史問題の影から完全に解き放たれて、自由に交流し互いに助け合う時代が一日でも早く来ることを心から願っている」と表明。

 過去の歴史問題などをめぐる「疑いと不安」について、「まったく根拠がないものでないなら、また過去にとらわれた感情だけにもとづいているのでないとすれば、日本は解決すべき過去の宿題をいまだに、すべては解決できずにいることを意味する」と指摘。「過去は、あるがままに直視しなければならない。率直な自己反省によって相手を理解し評価するよう、国民を説得していかねばならない」と、両国政府の責任を強調しました。

 対北朝鮮問題では、韓国と北朝鮮の「共存共栄を追求しながら、韓半島(朝鮮半島)の平和と安定を制度化していく」と新政権の政策を説明。昨年九月の日朝「平壌宣言」を評価するとともに、拉致問題やミサイル問題をめぐる日本国民の懸念にもふれて、「この問題が解消されて日本と北韓(北朝鮮)との関係が改善されれば、北韓の開放促進と韓半島の平和に大きく寄与するだろう」とのべました。

 大統領はまた、国民が国家の真の主人として扱われる「参与政府」の政策構想についてのべました。


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