2003年6月10日(火)「しんぶん赤旗」
日本共産党の佐々木憲昭議員は六日の衆院財務金融委員会で、金融審議会の部会で了解を得て予定利率引き下げ法案を国会に提出したという竹中平蔵金融担当相の言い分に反論。同審議会の多数の委員が予定利率の引き下げに反対していた事実を明らかにしました。
金融審議会の第二部会(堀内昭義部会長)は、予定利率引き下げ問題について審議してきた唯一の政府機関です。佐々木氏は、金融庁が示した同審議会(五月十二日)議事録に基づいて、発言した十人の委員のうち、賛成はわずか二人、多数の委員は反対していることを指摘。「どうして『了解された』といえるのか」とただしました。
竹中金融担当相は、部会のメンバーのうち賛成が何人いたのか明示することができず、「委員の、どの発言をとらえるかによって(賛否)いろいろ解釈できる」と述べ、「行政として作業を進めることは了とされた」と答えました。
佐々木氏は、議事録では、同部会の池尾和人委員が「金融審議会がエンドース(支持)した政策であると言われると困る」と明確に反対を表明したのを受け、堀内部会長が「事務局がどう動こうと勝手」と議事をまとめていることを指摘。「社会的認知も得られず、審議会でも合意がなく反対が多数。与党内でも異論がある。にもかかわらず、強引に進めているのが実態だ」と述べ、提出根拠の崩れた法案は撤回するよう要求しました。