2003年6月11日(水)「しんぶん赤旗」
「この日を有事法制を発動させないたたかいのスタートにしよう」――。十日夜、東京・日比谷野外音楽堂で「STOP!有事法制6・10集会」が開かれ、会場の外にもあふれる五千人の熱気に包まれました。
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陸・海・空・港湾労組二十団体、宗教者ネット、キリスト者平和ネット、市民緊急行動の四団体と著名人百二氏の呼びかけで開かれたもの。
全日本海員組合、建設交運一般労組、全建総連、全日赤、新聞労連など有事法制が発動されると強制動員の対象などにされる団体の代表が、つぎつぎに決意を表明しました。
「船員は武力攻撃に協力しない」「トラック協会や運送会社と共同の輪を広げてたたかう」「白衣を戦場の血で汚さない」「新聞記者も一市民として戦争に反対し、みなさんとともに歩みます」とそれぞれの立場から「戦争協力を拒否する」という力強い発言に共感と連帯の拍手や歓声がわき起こりました。
開会あいさつで宗教者ネットの石川勇吉世話人は「たたかいはこれからです。『武力で平和は作れない』の大合唱を」と訴えました。
日本共産党の穀田恵二国会対策委員長と社民党の福島瑞穂幹事長、島袋宗康参院議員があいさつ。穀田氏は、「有事法制を発動させないたたかいを巻き起こそう。その力は国民の中にある」と強調するとともに、イラクに自衛隊を派遣する新法の成立阻止を訴えました。
茨城県から駆けつけ、制服姿で最前列に座った全日本海員組合の木下博さん(32)は、「物資輸送の船は真っ先に戦争に引きずり込まれます。有事法制は脅威です。発動させないようにしたい」と語ります。
参加者は集会後、ラップのステップで踊ったり、思い思いのプラカードを掲げ、国会と銀座に向けてデモ行進しました。