日本共産党

2003年6月13日(金)「しんぶん赤旗」

米、NATO再編を狙う

旧東欧諸国を重視

「新しい欧州」と持ち上げ


 【ワシントン11日遠藤誠二】十二日の北大西洋条約機構(NATO)国防相会議を前にして、ラムズフェルド米国防長官は十日、ポルトガル、アルバニアを訪問。ポルトガルでは、NATO南方司令部改編について同国のポルタス国防相と協議。アルバニアでもマイコ国防相と会談し、首都ティラナでの共同記者会見では、イラク侵攻に対するアルバニアの支持に改めて謝意を示し「米国とアルバニアとの関係は重要だ」ともちあげました。

 米英両国によるイラク侵攻のさい、ポルトガルは開戦直前の米英スペイン首脳会議の開催地(アゾレス島)を提供。アルバニアも他のいくつかの東欧諸国とともに戦争を強く支持し、ラムズフェルド国防長官ら米政権指導部から「新しい欧州」の一員と認められました。

 米政権は五月上旬、米上院でのNATO拡大の批准にあわせ、中・東欧やバルト三国の対象七カ国外相をホワイトハウスに招待し、関係の強化を誇示しました。またアルバニアも、クロアチアとともに、米国との関係強化を模索しています。

 米政権は、アジア・太平洋地域とともに、NATO再編にかかわる欧州での米軍駐留の再編成を計画。十日付のロサンゼルス・タイムズ紙は、ソ連、ロシアの脅威が無くなった今、中東や北アフリカ、東南アジア、南アメリカなど、不安定な地域での紛争などに対処するため米国はアルバニアなどへの駐留に重点をおいていることを伝えています。


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