日本共産党

2003年6月17日(火)「しんぶん赤旗」

与党が「国会40日延長」

野党4党、一致して反対


 小泉純一郎首相と公明党の神崎武法代表、保守新党の熊谷弘代表は十六日夕、与党党首会談を首相官邸で開き、十八日で会期切れとなる通常国会の会期について協議。米英軍によるイラク軍事占領支援に自衛隊を派兵するイラク特措法案など、悪法の成立をはかるために七月二十八日までの四十日間、会期を延長する方針で合意しました。

 延長合意を受けて与党三幹事長が衆参両院議長に延長を申し入れました。与党の延長要請にたいして野党四党は、決められた会期内で法案を処理するという議会運営の原則に反すると反対を表明しました。

 日本共産党の児玉健次衆院議員は同日夜の衆院議院運営委員会で、イラク特措法という憲法に真正面からそむく重大法案を会期末に出してきて、その成立をはかるために会期延長することは「議会運営の常軌を逸したものだ」と批判しました。

 十七日予定の参院厚生労働(労基法改悪案)、同文教科学(国立大学法人法案)はじめ各委員会は、会期延長問題を受けて開催しないことになりました。

 与党は十七日にも衆参両院本会議で会期延長を議決する構えですが、十八日以降の審議日程は決まっていません。


イラク新法のための会期延長は許されない

市田書記局長

 日本共産党の市田忠義書記局長は十六日、国会内で記者会見し、政府・与党による会期延長について「自衛隊派兵のイラク新法を通すために延長するもので絶対に許されない。会期延長に反対する」とのべました。

 市田氏は、国会の会期制というものは多数党の横暴を許さないためにあり、「会期内に処理できなかった法案は廃案か継続審議にするのが当たり前のことだ」と指摘。

 今回の場合は、自衛隊派兵のイラク新法を通すために一カ月以上も延長するものであり、「むちゃくちゃなやり方だ」とのべました。

 さらに、会期延長について党首会談をはじめ事前に手続きが着々とすすめられており、「イラク新法を通すためだけの与党の強引な国会運営の横暴さは目に余る。厳しく抗議したい」と強調しました。


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